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【写真教室】露出を理解する

      2015/12/08

露出とは

露出とは写真を撮るときにカメラの内部に取り込む光の量の事を言います.

写真の明るさはこの光の量ISO感度によって決まるのですが,光の量は絞りシャッタースピードの組み合わせで調整できます.

つまり,写真の明るさを決めるのは基本的に,

  • 絞り(F値)
  • シャッタースピード(SS)
  • ISO感度

の3つであると言えます.

最近のカメラは賢いので,私達が何も考えなくても自動的にこれらを設定して,適切な明るさに調整してくれます.

では何のために露出を勉強するのでしょうか?

 

上でも述べたように,写真の明るさを決定するためには3つの要素(絞り・シャッタースピード・ISO感度)が関係してきます.

適切な明るさは1つですが,その明るさにするための絞り・シャッタースピード・ISO感度の組み合わせは1通りではありません.

「組み合わせがいっぱいあるなんてどれを選んでいいかよく分からない!なんでそんな風にするの?」

と思うかもしれませんが,組み合わせがたくさんあるからこそ様々な表現をすることが出来るわけなのです.だから写真は面白い.

というわけで,写真を楽しむために露出を勉強していきましょう!


1段という概念

露出を勉強するにあたって,まずは「1段」という概念を理解しておいた方が良いと思います.

「1段開ける」,「1段絞る」といった表現を聞いたことはないでしょうか.

これらの意味は,

「1段開ける」→「光の量を2倍にする」

「1段絞る」→「光の量を半分(1/2倍)にする」

という意味なのです.この概念がすごく大事なので覚えておいて下さい.

次に絞り,シャッタースピード,ISO感度についてそれぞれもう少し詳しく説明します.

絞り

絞りはレンズの中に入っていて,その名の通り光の通り道を絞ることによって光の量を調整します.

絞りの度合いはF値というもので表され,

F値が小さい → 光の通り道が大きい

F値が大きい → 光の通り道が小さい

という関係があります.

また,F値は光の通り道の直径に反比例するので(数学苦手な方はスルーして下さい…),F値が1/√2倍(約1/1.4倍)になると光の通り道の面積は2倍になり,光の量は2倍になります.

先ほど「1段」という概念について勉強しましたが,F値を1/1.4倍にする行為は「1段開ける」という行為に等しいのです.逆にF値を1.4倍にする時は「1段絞る」と言い,光の量は1/2倍になります.

少し分かりにくいかもしれないので,例題を解いてみましょう.

例えば絞りがF4の時,「1段開けたい」ならば

F4 → F2.8

「1段絞りたい」ならば

F4 → F5.6

というようにF値を変更して下さい.

また,絞りには被写界深度を決める役割もあります.

被写界深度とはピントが合う奥行き方向の範囲を意味するのですが,F値を大きくすると被写界深度が深くなり(手前から奥までピントが合う),F値を小さくすると被写界深度が浅く(背景・前景がボケる)なります.

以上をざっくりまとめると,

F値を小さくする(絞りを開ける)→ 明るくなる,背景・前景がボケる

F値を大きくする(絞りを絞る)→ 暗くなる,手前から奥までピントが合う

ということになります.

シャッタースピード

シャッタースピード(以下SS)はシャッターが開いている時間を示します.

カメラはシャッターが開いている間だけセンサー(フィルム)に光を取り込むことが出来ます.

つまり,

SSが小さい → 暗い

SSが大きい → 明るい

という関係があります.

絞りの場合と違って,単純にSSを2倍にすれば光の量も2倍になり,SSを1/2倍にすれば光の量も1/2倍になります.

絞りの時より単純ですが,一応例題をやっておきましょう!

例えば,SSが1/1000秒の時,「1段開けたい」ならば

1/1000秒 → 1/500秒

「1段絞りたい」ならば

1/1000秒 → 1/2000秒

というように設定して下さい.

また,動きを止めて写したい時はSSを小さく,動きを表現したい時はSSを大きくするといったように,絞り同様に表現の手段としても使われます.

ISO感度

ISO感度はセンサー(フィルム)がどれだけ光に対して過敏に反応するかを示す値です.

ISO感度が大きい → 少ない光量でも敏感に反応 → 写真が明るくなる

ISO感度が小さい → 大きな光量でもあまり反応しない → 写真が暗くなる

という関係があります.

ISO感度の大小で表現上の差異はありませんが,ISO感度を大きくし過ぎるとノイズが入り画質が低下するため,その観点からはできるだけ小さなISO感度が望ましいです.

しかし,暗い場所での撮影などでは手ブレを防ぐ(SSを小さくする)ため,必要に応じてISO感度を上げる必要があります.

ISO感度もSSと一緒で,1段開けたいときは2倍の値に設定し,1段絞りたい時は1/2倍の値に設定して下さい.

まとめ

写真の明るさを決める3要素について解説しましたが,それぞれの関係性がいまいち分かりにくかったかもしれませんので最後にまとめておきます.

繰り返しになりますが一番言いたかったことは,同じ明るさの写真でもF値,SS,ISO感度の組み合わせで様々な表現が出来るということです.

例えば以下の組み合わせは同じ明るさの写真になります.

F値 SS ISO感度
F8(基準) 1/250(基準) 200(基準)
F4(2段開ける) 1/500(1段絞る) 100(1段絞る)
F16(2段絞る) 1/125(1段開ける) 400(1段開ける)

2行目の組合せで説明すると,絞りを基準より2段開けていますが,SSとISO感度で合計2段絞っているため光の量は変わりません.

このように光の量は同じでも,F値やSSは変わるので違った写真になるということですね.

少しはご理解頂けたでしょうか?

今回は同じ露出でもF値やSSを選べる事を学んだので,次回は「F値をどのように選ぶか」というテーマで書こうと思います.

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